須藤美砂子1級が、今回の審査で初段位に合格しました。
他流で初段を取得していましたが、当道場に入門して白帯から始めた人です。
入門当初から、元々は黒帯を締めていただけあり、とても強かったですが、基本的な空手の動作に大き過ぎる難点がありました。
本人も始めた当初は、組手が強ければ良いとの意識があったように思います。
実際に組手の試合で優勝したこともありました。
大山倍達総裁が常々仰った空手の理想とは「地に沿った基本、理に適った型、華麗なる組手」です。
組手も強いだけではいけません。
華麗なる!が抜けています。
これを体現するには地に沿った基本、理に適った型となるわけです。
中々の頑固者で組手だけの強さから、総裁の理念が念頭に置かれるまで随分と長い年月が掛かりました。
やはり稽古は嘘をつかず、コツコツと鍛錬を重ねているうちに意識の変が現れ始めました。
松井館長が言われる「意識が変われば全てが変わる」の言葉通り、空手の基本的な動作と、型の取得に意識が向いてからは、みるみる変化が生じ心技体共に大きな成長を見せ始めました。
ここからは黒帯取得に、それも再取得に向けてまっしぐら!
今回の審査ではそんな厚みのある修行の成果が出ていました。
誰もが納得の成長を見せての合格です。
古希一歩手前で、ここまで15年掛かりましたから、合格を告げた時に見せた涙は本物。
私も本当に嬉しく思います。
そして今後の更なる成長に期待しています。
皆んなに祝福されて!
午前部で共に稽古をしてきた先輩後輩と。
仲良し女子と。
審査を終え翌日の月曜日を迎えました。
当然飯田橋道場の午前稽古はあります。
私が1人トレーニングをしていると「ガチャッ」と扉が開き、やはいつも通り1番乗りで須藤さんが稽古にやってきました。
心から大したものだなと思います。
皆で稽古をバッチリして。
終えればやはり自主稽古を。
黒帯や後輩とワイワイとお喋りも交えて、型稽古をしていました。
まだまだこれからが楽しみです。
押忍。
✏️師範杉村。